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| 超音波内視鏡検査(以下EUS)は、体腔内から深部臓器や消化管壁内の超音波検査を行うことを目的に開発され、開発後約20年が経過しています。画像診断法としてのEUSの革新性は、内視鏡誘導下に消化管(体腔)内から、消化管および消化管近傍臓器の超音波断層像が得られるところにあります。
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その対象は消化管、膵、胆道系に及び、病変では消化管では癌、粘膜下腫瘍、潰瘍、静脈瘤、炎症性腸疾患、膵臓では充実性腫瘍、のう胞、膵管拡張、胆道系では胆嚢ポリープ、胆嚢癌、胆嚢壁肥厚、胆管癌、胆管狭窄・拡張、項目別には、癌の深達度、広がり、リンパ節転移、IIc病巣内の瘢痕の有無、粘膜下腫瘍の質的診断、潰瘍の深さ、ステージ、治癒判定、静脈瘤の血流状態、治療効果判定、炎症性腸疾患の活動性、膵の腫瘍の質的診断、進展度、膵管拡張の成因、胆嚢ポリープの質的診断、壁肥厚の成因、胆管の拡張の成因など多岐にわたっています。EUSは体表の脂肪層や、体腔内ガスの影響を受けずに超音波の送受信ができるので体外式の超音波診断装置では採用できない高周波の超音波を採用し、高精細の超音波断層像を得ることができます。
超音波とは一般に人間の耳で聞こえない程の高い周波数(20kHz以上)の音波と定義されていますが、その中でも医療用の診断装置では1MHz以上が用いられています。音波は、光などの電磁波とは異なり、水中や生体内部を伝わることができ、EUSはこの性質を利用して内視鏡の光が到達しない部位(消化管壁外)まで超音波を到達させ、通常の内視鏡では得られない種々の情報をもたらしてくれます。
現在臨床に用いられているEUSには内視鏡の光学系を装備している超音波内視鏡専機(7.5MHz,12MHz,20MHz
上部消化管用、十二指腸用、大腸用)と、内視鏡の鉗子孔を利用して体腔内からの超音波診断をする超音波細径プローブ(12MHz,20MHz,30MHz)がありますが、更に当院には3D画像の得られる最新式の三次元超音波内視鏡(three
dimensional endoscopic ultrasonography;3D-EUS)が導入され立体的に病変の把握が可能です。私たちは日頃から病変発見時には積極的にEUSを施行し内視鏡治療の適応を検討するようにしています。
| 実際には主に消化管(食道、胃、大腸)に対して3D-EUSを行っており、管腔内に精製水を充満させ、超音波細径プローブを使用し脱気水充満法による病変の水深下観察を行っております。
臨床では特に早期癌の内視鏡切除の適応決定に有用ですが、その他粘膜下腫瘍の経過観察や進行癌の進達度診断にも有用です。通常内視鏡観察にて早期癌か進行癌か診断に迷う病変に対してEUSを施行すると層構造が明らかとなり治療方針決定に有効で、その結果粘膜内病変であれば内視鏡的粘膜切除(EMR)を施行し患者さんへの侵襲を最小限に抑えた治療を行うことができます。消化管領域で内視鏡治療の適応の判断に難しい症例やその他精査すべき病変がありましたら是非一言お声をお掛けいただけましたら幸いです。
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